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大腸ポリープの正しいフォローアップ期間とは?

皆さんは大腸ポリープをどれ位の大きさであれば,どの位の期間でフォローアップしていますか?

きっとそれぞれの考え方や病院の医療事情などにより変わってくるのでしょうが
本日は参考になるエビデンスを紹介したいと思います.

大腸ポリープの正しいフォローアップ期間とは?

画像引用:大腸ポリープ生検結果:人生備忘録:So-netブログ

米国ではNational Polyp Studyなるものが1977-1981年にかけて行われ,

  • すべての大腸ポリープを切除することで76-90%の癌抑制効果がある
  • 1,3年後にTCSをする群と3年後のみの群では大腸癌・10㎜↑腺腫の発生に差はない

との発表をしました.この結果とその他の研究を受けて

米国大腸ポリペクトミー後のサーベイランスガイドラインが発表されました(Gastroenterology130.1872-1885.2006)
それによると…

  • 直腸の過形成性ポリープ→10年
  • 10㎜以上,low grade adenomaが1-2個→5-10年
  • 腺腫が3-10個 or 10㎜≦ or 絨毛所見 or high grade dysplasia→3年
  • 1回の検査で腺腫が10個以上→3年未満
  • 家族歴よりHNPCC(遺伝性非ポリポーシス大腸癌)→より集中的に

といったものになっています.アメリカでは10㎜以上の腺腫があっても5年以上TCSしない
というのです…

一方,日本(Japan Polyp Study)では…

レトロの研究,平均観察期間5.1年,検査回数4.2回(多い!!)における
10㎜以上の腺腫発生率

  • 全く認めない2006例→2.6%
  • 5㎜以下の腺腫で切除の有無を問わない1655例→6.7%
  • 6㎜以上の腺腫は全て切除した1123例→13.3%
  • 内視鏡的切除においてM癌であった525例→12.6%

という結果であったといいます.やはり5-6㎜の境界でその後の腺腫の発生率にも差があるよう
です.

ちなみにアメリカでは日本よりポリープの発見率自体がかなり低いようです(検査に問題があるのでしょうか…)

これらの結果を見ても言えますが最低検査回数は上記の通りでよいとは思いますが
患者さんのニーズや病院の考え方などによってフォローアップ期間は決まってくるのでしょう.

やはり一度5㎜以上の腺腫があった患者さんには2-3年でTCSするのが妥当な気がします.

答えになっていませんが,今日はこの辺で…

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ryo

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6年目消化器・内視鏡医師です。 日々の経験や症例を紹介しながら役に立った書籍や論文を紹介していこうと思っています。 まだまだ若輩者ですので色々とアドバイスなど頂ければありがたいです。 また私の好きな小説や趣味の世界についても紹介しようと思っていますので、こちらも気が向いたら立ち寄って下さい。

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