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潰瘍性大腸炎の治療について~急性期から寛解維持までのマネジメントをアサコール中心に~

現在日本のUC患者は経年的に増え続け15万人だそうです.
やはり食の欧米化などが関連しているのでしょうか…

今日はゼリア新薬のオンラインセミナーで勉強したことを中心に,2012年のJDDWの知識と絡めて書きます.

潰瘍性大腸炎のマネジメント(ゼリアオンラインセミナーより一部抜粋)

まず急性期の治療です.
基本的には5-ASA+ステロイドの治療

ステロイド抵抗症例→

  • アザチオプリン:AZP(イムラン)
  • メルカプトプリン:6-MP(ロイケリン)が用いられます.

重症例→

  • タクロリムス:FK506(プログラフ)
  • インフリキシマブ:IFX(レミケード)
  • シクロスポリン:CYA
  • 血球除去療法

などが用いられますが,重症例の治療においては一定の治療の方向性は決まっていないのが現状です.
うちの病院はよくレミケードを使っていますが,なかなかキレが良い印象です.

ここからが今日の本題,アサコールについてです.

寛解導入には

  • 粘膜治癒(内視鏡的寛解)に至るまでの十分期間の5-ASA投与
  • 十分量の薬剤を病変部に到達させる必要があります.

まずペンタサなどの従来の内服薬と違い,アサコールはph依存性であり,盲腸にてカプセルが溶解するため,UCに非常に効果的に作用します.
病型(直腸炎・左側結腸・全大腸型)に応じ注腸などを併用するのも効果的です.

そして寛解維持ですが最も大切なのは

  • 臨床的寛解
  • 粘膜治癒の両方が成立することで,再発の抑制と発癌の減少が見込めます.

最近はUC-CAIスコア(※1)が評価によく用いられます.

ではどういったスケジュールで寛解維持の評価を行うのが適切なのでしょう?

フォローのタイミング

平均して臨床治癒から8週間で粘膜治癒→そのタイミングで一度CFチェック
その後は1年ごとのカメラチェック

そしてアサコール使用量は

  • 粘膜治癒を確認後3600mg(現時点での保険適応の最大量)から減量していく.
  • 寛解導入後は患者さんのニーズに合わせて2400mgあたり2回飲みなどに変えてもよい.
  • 海外では1回飲みでも効果は変わらないというエビデンスもある.

アサコール終了時期は

粘膜治癒後も2年間は継続する.その後患者と相談し投与の是非を決めるといった方針が再発予防,発癌予防の観点からも最適なようです.
因みに5-ASA副作用は2倍量にした場合でも変わらないとのことで安心です.

私の患者さんもアサコールを飲まれており,今のところ全例寛解維持しています.
安倍首相もこの薬の力で総理に帰り咲けたようで,素晴らしい薬ですね.

では今日はこれにて

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ryo

ryo

6年目消化器・内視鏡医師です。 日々の経験や症例を紹介しながら役に立った書籍や論文を紹介していこうと思っています。 まだまだ若輩者ですので色々とアドバイスなど頂ければありがたいです。 また私の好きな小説や趣味の世界についても紹介しようと思っていますので、こちらも気が向いたら立ち寄って下さい。

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