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JDDW2014~興味あるポイントまとめ~

先日JDDWに行ってきました.今回は3日目が本当に興味深い内容が多く大変参考になりました!帰りは後輩と有馬温泉に寄って行きましたがやはり関西最高です!!

ということで今回はJDDWで面白かった内容をちょっとまとめてみました.大体のデータですので参考程度にしてください.

ESD関連

PCM法

・2㎝程度の切開ラインから周囲切開せずトンネルを掘っていく.

☆口側にポケットを作り粘膜剥離を進めることで局注液の流出を防ぐ技法です.
今度やってみようと思います!!

バルーンオーバーチューブによる大腸ESD

☆オリンパス製.これも受動性が悪い病変にはかなり有用と感じました.難しい位置だとSB ナイフなどを使っていましたが,これなら先端系で切っていけそうです.

コアグラスパーG

☆血管わしづかみ能力+回転能力→胃ESDに最適.
本当に多くの症例を経験していらっしゃる神戸の先生が開発されたデバイスです.機会があれば使ってみたい.

十二指腸病変におけるNBI観察の有用性

これまでなかなか出てこなかった検討で,興味深かったです.

48症例の検討

・VS clasificationにて腺腫と癌,それ以外の病変の鑑別は可能.
・Demalcation Lineは全例に認める.
・MV patternはWOSで見えないケースが多い.
・MV patternは腺腫,癌とで不整の差は認められない→癌と腺腫は区別できない.

正診率70.8% 感度85% 特異度50%

癌に多い所見

多角形粘膜,MCEの不均一,辺縁のみのWOS沈着.
MVを重視した診断でよい.

93例の検討~VS clasification VS Pit pattern診断~

Low grade adenoma:69
High grade adenoma:14
癌:10例
MS:正診率85%,MV:82%
Pit:87%と同等の診断能であるとの結果.

☆WOSは吸収されない微小脂肪物質なので十二指腸は胃よりも多いでしょう.Pitが有用でありそうですが,癌と腺腫との鑑別は厳しいようです.

IPMN

家族内膵癌,家族内IPMNの概念

・IPMN461例
・膵癌家族歴が7.6%
・第一近親者に膵癌→差なしだがIPMN群0.7%

・家族性IPMNの場合,乳がん,大腸癌の家族歴が多い.
・主膵管型が多い,high risk stigmaが多い,多発嚢胞性病変が多いなどの特徴もある.

☆家族性IPMN,新しい概念で面白かったです.膵癌が家族性リスクがあるのと同様,IPMNも関係あるのでしょう.今後の発表が待たれる分野です.

新ガイドラインを踏まえたIPMNの手術タイミング

・1年フォロー324例と
・切除後1年フォローの207例の比較

・10.5%が形態学的に増悪した
・悪性化5年で5.9%
・明らかな悪性の可能性が高い症例5年生存率は60%弱と通常型膵癌よりかなり予後はよい.

・5年での再切除6.3%
・HSを持つ場合は予後不良

☆比較的進行は遅いため75歳以上の場合は経過観察も可能か,というような見方でした.最適な手術適応についてはまだ議論の余地があるようです.

IPMNの予後について

・IPMN gastric typeは10年生存率93%とのデータもあり,癌化は少ない.
・Intestinal typeはmuc2陽性,1陰性,5AC陽性で主膵管型が多い.
・その他のnon intestinal typeも予後が悪い.

嚢胞液分析

手術例58例,FNA23例
CEA,CA19-9,125,アミラーゼで検討
CEA:391のカットオフ値で悪性88%が判別可能.

☆こちらについては播種の可能性も考えるとあまり有用ではないような….欧米ではFNAが日常行われているようなのでどういった方針になっていくのでしょう?

微小膵癌

膵癌リスクと微小膵癌

・1308例の膵癌にて検討
新規DM1年以内の膵癌リスク5.38倍
・膵癌患者の47%にDMを認めた.
・TSa-1(φ10㎜以内),TSa-2(φ20㎜以内)はそれぞれ0.9,4.9%
・30%にIPMN合併を認めた.
・5㎜以上の嚢胞もしくは2.5㎜以上の膵管拡張は膵癌リスク27倍.

☆やはり初発DM,DM増悪,IPMNはキーワードです.積極的にEUSスクリーニングが必要と考えられます.

膵癌スクリーニング

・6000例超のスクリーニング中
・300例(約5%)に膵癌あり.
・微小膵癌はTSa-1/TSa-2:15/15例(0.5%)

☆ここまで大規模なスクリーニング検討はおそらくこの病院だけでしょう.今後積極的なスクリーニングの方向に向かうでしょう.

PEP:ERP後膵炎

・5Fr膵液細胞診tubeより4Frの方がPEP発症が少ない.(10:1.9%)
・診断率はどちらも88%で変わらない.
・IPMNではPEPの可能性が上がる

☆なるほどと思いました.次回から4Fr使用することにします.

FNAのポイント

・1回穿刺で内筒を押し出す.
・5回FNAなら確実に検体採取ができる.
・HGS時のポイント→細い針で造影し,肝内胆管を拡張させる.

☆HGS時の肝内胆管拡張!うまくいかない場合やってみるのも一手ですね.

以上です.早期胃癌やESDについてはかなり高度な考察と診断能力,治療手技が確立されてきましたが,やはり膵臓関連は熱いですね!
当院でもEUSはコンベックススクリーニングでどんどん拾い上げています.evidenceに基づいた治療,そしてevidenceを発信できるように精進したいと思います.

今日はこの辺りで…

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ryo

ryo

6年目消化器・内視鏡医師です。 日々の経験や症例を紹介しながら役に立った書籍や論文を紹介していこうと思っています。 まだまだ若輩者ですので色々とアドバイスなど頂ければありがたいです。 また私の好きな小説や趣味の世界についても紹介しようと思っていますので、こちらも気が向いたら立ち寄って下さい。

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